京都 炭屋旅館 ~和の香りの講座~
2016/02/17(Wed)
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和の香り・・・

それは慎ましやかでありながら、
心に優しく染み入る繊細な香り。
四季折々の自然に触れ、侘び寂びを重んじる日本人だからこそ、
感じる香りではないでしょうか。
今年も、幼い頃より親しみ愛する京都にて
皆様と共に、和の香りに触れ幸せ満ちる時間を
過ごさせて頂きましたことを心より感謝申し上げます。
講座は立春を迎えたお目出度い頃、開催させて頂きましたが、
皆様方の今年一年のご健康とご多幸を願っております。

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今年で三度目になります講座ですが、今回も女将のご厚意で、
炭屋旅館で一番大きなお部屋にて開催させて頂きました。
こちらは、私も気に入っている京都の縁起物・・・
縁起とは、縁を起こすと綴りますが、
昨年の和ばらと香りの会に参加下さった方々も
こちらが縁でその後仲良くされているとのことで、
この集いを機に皆が温かい輪となり、
さらに良い関係を築いて下さると嬉しいです。

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香道・・・と聞くと、少し敷居の高いお稽古事のように
思われる方々も多いかもしれませんね。
私は、若い頃から和の世界に惹かれ、
アロマテラピーに出逢う前に、お習いさせて頂いたのですが、
後に、点と点が全て繋がり、香道も西洋のアロマテラピーも
全ては自然の力に敬意を払い、そしてその恩恵を頂き
健やかな毎日、心潤う日々に役立てるものだと感じました。

冬至の日に無病息災を願い、柚子湯に入ることも、
柚子の精油成分リモネンを活用し、血行促進や抗菌作用、
美肌作用を取り入れるジャパニーズアロマテラピーですよね。
今回、高知県馬路村の柚子精油もお持ちしましたが、
皆様、フレッシュで美味しそうな香りに、美味しそうです~と
思わず笑顔がこぼれてらっしゃいました。

写真は、高野山にて護摩の時にくべられる薬種です。
丁子や甘草等様々な生薬が配合されております。

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また香道体験として、白檀、沈香の香木の香りを
皆様にお聞き頂いたのですが、その他にも
高野槙、ヒノキ、練り香、本尊塗香、薬種等の香りも
皆様に触れて頂きました。
炭屋旅館さんでは、ヒノキではなく高野槙のお風呂だそうで、
宿泊客の皆様も、よく温まるとお喜びになられているそうです。

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また一番反響の大きかった香りは、白檀です。
私が、着物箪笥に仕舞っている木片なのですが、
皆様手に取られ香られると、何度いい香り~と仰ったことか・・・

数年前に、御所近くの山田松香木店さんにて求めたものですが、
お数珠を作るのに、無数の丸い穴が開いています。
木片を少しこすると、そこはかとなく奥深い芳香が漂い、
やはり日本人のDNAに刻まれているのでしょうか。
心に静寂をもたらしてくれます。

桜の芳香蒸留水も、私が手にした大変珍しいものだったのですが、
皆様からは、何だか桜餅のような香りがしますねとの感想も・・・
桜は、ばら科の植物・・・
クマリン、ベンズアルデヒド、
βフェニルエチルアルコール等の芳香成分を含み、不安をほぐし、
心を明るく高揚させ、幸せな気持ちにしてくれます。
残念ながら、桜からは精油の抽出は出来ないのですが、
芳香蒸留水は、バラと同じくフローラルで優しく甘い香りを放ちます。
例えば、控え目で上品な香りの桜茶は、
日本オリジナルの素敵なハーブティーですね。

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私は、日々のアロマレッスンの中でも、
本物の香りに触れて下さいね。とお伝えさせて頂いているのですが、
本物に触れることで、嗅覚も研ぎ澄まされ、そして心身にとっても
心地良い状態に導いてくれると思いますので、
それを感じる自身の器を磨いて頂けたら・・・と思います。
良き香りとの出逢いも、人生においてのご縁ですね。

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講座では、日本の香りの歴史についても奈良時代から
紐解いて参りましたが、平安時代には、「香り」は
自分自身を表現するアイデンティティーでもありました。

この時代、香原料は大陸から届けられるとても貴重なもので、
皇族、貴族など高貴な方にしか中々手に入らないものでした。
希少かつ貴重な香りを手にしたとしても残念ながら知識が無いと、
その貴重な香原料を使いこなすことが出来ず、
香りを創るにはその人の感性、知性が大切になり、人間力が表れます。
香で自分を表現し、相手に自分を伝える・・・
これこそ平安貴族の香文化で、日本独自の世界であり、
香りで自分を表現することは、当時、世界のどこにも存在しておらず
日本の香文化は素晴らしいですね。

私は、精油をブレンドする時はいつも、いにしえの女性達も、
同じような気持ちで香りをたしなみ、癒されていたのだろうかと
想いを馳せ、ときめいているのですが、私もセンスと勘を磨いていき
これからも素敵な香りを創ることが出来たら幸せに思います・・・

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こちらは、講座当日お持ちしました京都唐長さんの唐紙・・・
桜の柄がほんのり浮かび、はんなりした気持ちになります。
炭屋旅館さんの襖は、こちらの400年の伝統がある唐長さんのもので、
日本の美の色彩に触れると、魂が喜びますね。

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それから私は先月タスマニア島へ、感香旅行に行ってきたのですが、
そちらで視察させて頂いたラベンダーファームの香りを
皆様にもおすそ分けさせて頂きました。
「ラベンダーの香りって苦手なのですが、このラベンダーの香りは、
優しくて、ずっと香りたくなりますね。すごく癒されます。」
との嬉しい感想も頂きました。
タスマニアのラベンダー精油は、カンファー成分が少ないことから、
マイルドでフローラルな香りを放ちます。
お休みの時、枕元に置くと朝までぐっすり眠れました。
との声も頂きましたが、
クローゼットに仕舞ったり、どうぞ様々なシーンでご活用下さいね。
抗ウイルス作用もありますので、この時季の風邪予防にも
是非ご活用下さいね。

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講座の後には、皆様と共に和やかな昼食会・・・

京都御三家と言われる老舗旅館にてお食事を頂けることも
大変楽しみに参りましたと、関東からお着物を着て参加下さった方、
そして初めましての方々もお着物で参加下さった方々もいらっしゃり、
会に華を添えて下さり、ありがとうございました。
参加下さった皆さまのお陰で、素敵な時間を過ごさせて頂きました。

職人さんが腕を奮い、その心意気が詰まった京料理・・・
皆様と共に、晴れの席にてご一緒させて頂き、
私も本当にありがたく思っております。

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会の前日は、京都伏見のおくだばらえんにて、
農園見学やセミナーを開催させて頂いたのですが、
皆様にも農薬を使っていないバラを試食して頂きました。
花弁の場所によっても味の違いがあり、
初めてバラの花びらを食される方々も多く、
歓声を挙げながら驚かれていました。
バラもいにしえから大切に利用されてきた薬用植物でもありますね。

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今年の幕開けも、香りと共に・・・

京都では素晴らしいひと時を過ごさせて頂きまして
誠にありがとうございました。

自然の香りが結んでくれた佳きご縁に感謝しております。
皆様にまたお目にかかれますことを、心から楽しみにしております。

雅美




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香と日本人
2015/01/17(Sat)
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今月の恵比寿ワンデーレッスンでは、
ウェルカムティーに、佳き新年を願い
桜茶をお出ししております。

桜は、ばら科の植物・・・
クマリン、ベンズアルデヒド、
βフェニルエチルアルコール等の芳香成分を
含み、不安をほぐし、心を明るく高揚させ、
幸せな気持ちにしてくれます。

控え目で上品な香りの桜茶は、
日本オリジナルの素敵なハーブティーですね。

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私は、精油をブレンドする時はいつも、
いにしえの女性達も、同じような気持ちで
香りをたしなみ、癒されていたのだろうかと
想いを馳せ、ときめいています。
平安時代には、香りは自己表現でありました。

この時代、香原料はとても貴重なもので、
中々手に入らないものでした。
しかし、知識が無いと、その貴重な香原料を
使いこなせず、その人の感性、知性が
大切になり、人間力が表れます。
香で自分を表現し、相手に自分を伝える・・・
これこそ平安貴族の香文化で、
日本独自の世界であり、
香りで自分を表現することは、
当時、世界のどこにも存在しておらず
日本の香文化は素晴らしいですね。

私も、センスと勘を磨いていき、
これからも素敵な香りを創ることが出来たら
幸せに思います・・・

こちらの御本は、430年続く老舗香木店香十
代表の方が綴られたものですが、
とても興味深く拝読させて頂きました。
ご興味ある方は、是非読まれてみて下さいね。

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先日訪れた、シェリー酒第一人者のBARにて、
初対面のお客様の方に、会話中、
「鼻が利きますね。」と言って頂きました。

「それは、私にとって一番の褒め言葉です。
実は、香りに携わっていまして・・・」と
お答えしたのですが・・・

ここでの鼻が利くとは、嗅覚が敏感であるという
意味ではなく、敏感で物事を見つけだす力があると
いう意味の方だったのですが、
私は、アロマの自然の香りに触れることにより、
自分にとって良いものへの感度が高まり、
少しは様々な面で見る目が養われてきたのか
と思うと、嬉しく思いました。

是非、皆様も、四季折々の自然の香りに触れ
日本人としての繊細な心を養い、
そして堪能されて下さいね。

香道とは、香りを通じて、精神を高めるもの。
明日のレッスンも、白檀の香りに触れ、
ご一緒に心磨きをしたいと思います。

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